丸山珈琲で扱うコーヒー豆は、私(丸山健太郎)がバイヤーとして生産地に赴き、現地で直接買い付けをする「ダイレクトトレード」という方法を行っています。
丸山珈琲では生産者の方に良質な豆を分けていただくためには、生産者とのコミュニケーションが最も大切だと考えています。産地からカップに注がれるまでのすべてのプロセスに密接に関わり、まだ知られていない、本当においしいコーヒーをお客さまのもとへ届けます。
そのためにも、単にコーヒー豆を買い付けるだけではなく、お客さまに対して品質はもちろん、コーヒー豆の生育環境や気候、風土、生産背景などの情報もお届けします。いつものコーヒーがもっと美味しく感じる、日々を豊かにするコーヒー体験。「その一杯のコーヒー」のために。
今回は、コーヒーにこだわりを持っている方、コーヒーが大好きな方、丸山珈琲ファンの方はご存じの「マリサベル・カバジェロ」さんをご紹介いたします。
マリサベル・カバジェロさんはホンジュラスにある4代続くコーヒーの名家で生まれ育ちました。コーヒー作りへの思いがとても強い方で、どの品種がどの農園での栽培に適しているのかを見極めて品種の選定や精製方法の研究など品質向上を目指しています。農業技師の旦那さんとともに、美味しいコーヒーに仕上がるよう、あくなき挑戦を日々続けています。
実は、ホンジュラスにはコーヒーが育つ環境、土壌条件が整っていましたが、土壌を生かす技術がありませんでした。マリサベル・カバジェロさんが品種、栽培方法、生産処理を研究した結果、当時のオークションで最高値がつき、以降「ホンジュラスのコーヒー」が、世界的に名が通るようになり、コーヒーが有名な産地になりました。
マリサベル・カバジェロさんの農園はホンジュラス南西部ラパス県の「マルカラ」という町にあります。標高は1400~1600mほど。隣国のグアテマラなどでは標高2000mある農園もあるので、超絶標高が高い、という感じでありません。ただそれは数字の上だけで、行くとわかりますがとても涼しいエリアで夜などは寒いくらいです。内陸にあるため実際の標高より数百メートルは高い場所の気候です。このマルカラという町は美味しいコーヒーの産地として昔からコーヒー通の間では有名でした。
マルカラの冷涼な気候は、コーヒーの酸味にフルーツのような風味を与えます。また品種によっては花のような香りが加えられます。これらの風味や香りの特徴のあるコーヒーは他のマルカラ産のコーヒーにも存在しています。マリサベル・カバジェロさんのコーヒーにはここにしっかりとした甘さが加わります。華やかな香りに強い甘みが加わることで味わいが複雑で奥行きのあるものになります。
なぜ彼女のコーヒーは甘いのでしょうか? それは生産処理に秘密があります。マリサベルさんは研究熱心で、ご主人のモイセスさんと生産処理の仕方や乾燥方法について一緒に勉強されています。自分達のいる中米から離れ、アフリカや南米の農園を訪ねて情報交換や研究をされています。
マルカラという土地が生み出すフルーツのような酸と、マリサベル・カバジェロさんが生産処理での工夫やゆっくりと時間をかけた乾燥で作り出す甘みが絶妙なバランスで溶け合ってできるのが、マリサベル・カバジェロさんが持つエルプエンテ農園の美味しさの秘密です。
次回は、マリサベル・カバジェロさんとの出会いについてお話しします。
ゲイシャらしい華やかなフローラル感と生産処理由来のトロピカルな甘さが調和したコーヒー。
80g/3,120円(税抜) 3,369.60円(税込)
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華やかで明るい果実味と、華やかで甘い余韻が美しいゲイシャコーヒー。
5,556円(税抜) 6,000.48円(税込)
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丸山珈琲のバイヤーが、特別な想いで厳選した最上級クラスのリキッドアイスコーヒーです。
ホンジュラス、マリサベル・カバジェロさんのコーヒーをお楽しみください。
2,778円(税抜) 3,000.24円(税込)
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カップ・オブ・エクセレンス国際審査員
ACE(エース)(Alliance for Coffee Excellence Inc.)名誉理事
2004年にSCAE(ヨーロッパ スペシャルティコーヒー協会)若手起業家賞受賞
1991年に軽井沢にて丸山珈琲創業。2001年からは、バイヤーとして世界各地の生産地訪問を開始し、自ら厳選した豆を買い付ける。
また、数々のコーヒー豆品評会、審査会における、国際審査員(カッパー)として世界的にも活躍。